小休憩は?

趣味の登山や自転車、週末の出来事などぶつくさ書きます。

今年も西中国山地縦走したけど…

先週の話だけど、今年も昨年同時期に行った西中国山地縦走を試みた。
yo-ji03.hatenablog.com


この縦走は小五郎山登山口である向峠から小五郎山、右谷山、山口県最高峰の寂地山、そして広島県の吉和にある広島県第2位の冠山まで縦走して、麓の潮原温泉に下山するというもの。

昨年はおよそ10時間半で踏破出来たんだが、果たして今年は…⁉︎

今年もまた縦走らしい縦走を出来なくて、テント泊も結局GWの北アルプス遠征で涸沢に行き、奥穂高岳に登ったのみ。

年々長期縦走が出来なくなってるなぁ。
天気や諸々の事情もあったりするけど、かつてよりモチベーションを上げるのが難しくなって来てるのは否めない。歳のせいか⁉︎

そんなわけで、一応年に一度の体力測定も兼ねて今年もトライした。

昨年同様ブロ友のワヤさんに同行お願いして、潮原温泉に5時に待ち合わせ、車デポしてスタート地点の深谷峡大橋駐車場へ。
今年は昨年とは違って自転車をエスケープルートである寂地峡にデポする事はしなかった。
この時は2人とも去年歩けたし、実際何かトラブって寂地峡に降りたとしても、そこから車のところまで自転車漕いで行くのは大変だから、何とか歩けるだろうという考えがあった。

深谷峡大橋駐車場を6時に歩き始めた。
自転車デポする手間がなかったので、今年は昨年より30分早くスタート出来た。
これなら去年も歩いてだいたいどんな道か分かってるし、ひょっとして前回よりコースタイム巻けて早く降りて来れるんじゃない?と軽く考えてたのが事実。

向峠までは車道を20分くらい歩く。
徐々に夜が空けて空が白み始めて来た。
いよいよ始まると気合を入れ直す。

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まだお月さんが名残惜しそうに残ってる。

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向かいの山々も良い色づきしてる。
今年は全般的に紅葉遅いので、まだまだ期待出来そう。

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小五郎山登山口には7時ちょうどに到着。
ここから先は引き返すか寂地峡に降りるかしか逃げ場なし。
服を1枚脱いで一握りの気合を握りしめて登山道へ突入!

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およそひと月ぶりだけど、登山口付近はまだ緑が綺麗だね。

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徐々に赤や黄色に染まり始めて秋山な雰囲気が出て来てワクワクする。

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しかし、標高上がるに連れて足下には色付いた落ち葉が増えてきた。

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尾根に上がるともうほとんど落葉してて冬枯れ模様。

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この笹尾根を登りきれば山頂なんだけど、この日はやけに足が重い。
すでに乳酸溜まってきて、足がパンパン。
まだまだ先が長いのに大丈夫だろか?

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山頂には8時40分くらいに着いた。

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10分ほど休憩してすぐに縦走に突入!
ここから右谷山までがこの縦走の核心部。

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しばらくは平坦で快適な稜線歩き。
気持ち良い!

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目指す方角。
あの先の稜線のぴょこんと飛び出たピークがラストの冠山。
遠いなぁ…

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小五郎山を振り返る。

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快適な稜線歩きもすぐに終わりここからが激しいアップダウンの始まり!
滑った方が早いんじゃないだろうかと言う急坂を転げ落ちそうになりながら一気に200Mぐらい下らされる。

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そして今度はちょっとした岩場を登り返す。

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ここのドウダンツツジは綺麗に染まってた。

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そして、鞍部に降り立ちここからも登ったり下ったりを繰り返しながら進んで行く。
結局せっかく登ったのに、800m付近まで下される。

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去年はもう一週間遅かったんで、周りの山々も紅葉ほとんど終わってたけど、この日は目に入る景色がとても美しい。

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800m付近はちょうど紅葉のピークで鮮やかに色付いた紅葉が辺り一面広がっててなかなか進めない!
昨年は全く分からなかったからね。
これは嬉しい発見。

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100mほどの直登を頑張って登ると流石に疲労が溜まってきたんで、エネルギーチャージ。

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休憩後は再び登る!
ここら辺から後ろから見る相方のワヤさんの足取りが重くなってきた気がする。

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ようやく次のピーク右谷山鞍部の藪ヶ峠に到着!

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僕個人は足に疲労はかなり溜まってたけど、まだまだこの先も大丈夫な調子だったけど、ワヤさんの足取りがさらに重くなってきた。
ここから右谷山まで200mの登り返し。
ゆっくりゆっくり一歩一歩ジワジワと登って行く。

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後1キロまで来たところで、ワヤさんの足が止まった。
どうやら足が痛いみたいで、次の一歩が踏み出せないでいる。
この時はそんなに重く受け止めてなかったので、先にピークに行って待ってるからゆっくり登って来てくださいと別れた。

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右谷山の山頂には12時半に着いた。
結局昨年より40分も遅れてる。
ヤバイな…
この調子だと下山はけっこう暗くなってるかもと考え始めた。

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おにぎり食べながらワヤさんの到着を待つが、待てど暮らせど来ない。
20分くらい待ったかな?来る気配が全く無いので、少々焦り始め大声でワヤさんの名前を呼ぶが全く返事なく、木々のさえずりが裏さみしく聞こえるのみ。

え?いったいどうしたんだ⁉︎なぜ返事がないんだ?ひょっとして何処かで倒れてるのか?え⁉︎え⁉︎
その後も何度も叫ぶが返事はない。
さすがにヤバイと思い始め、空身で迎えに戻る。
するとけっこう歩いた先にワヤさんが突然現れた。

いったいどうしたんですか?声聞こえなかったですか?
と聞くと顔も白く呆然とした感じ。

どうやら声は聞こえなかったと。
そして、股関節の調子が悪く足に力が入らないと。

とりあえずホッとして、ゆっくりでいいんで山頂まで何とか頑張って下さいと言い、再び別れる。

しかし、またもやワヤさんはなかなか来ない。
再び心配になり叫ぶが返事はない。
また慌てて迎えに行くが姿はない。

え?何処かに迷い込んだのか?とこちらも少々パニックになりかけてきた。

すると、ワヤさんがふらっと現れた。
やっぱり調子悪く歩けないんで座って休憩していたみたい。

時刻は13時半。もうこれは無理だとエスケープルートである寂地峡に下山しようと決意して、ワヤさんのザックを預かり、山頂まで来ないと下りれないんでそこまでは何とか来てくれとお願いする。

ワヤさんは荷物なくても20m程度の登りもなかなか登れない。これはまずい…どうしよう…寂地峡まで下りるにもまだ2時間は歩かなきゃならない。さすがに背負って下りるのは無理か…⁉︎

ワヤさんにレスキュー呼ぶか確認すると下りはたぶん何とか歩けそうだと言うので、ミノコシ峠まで何とか頑張りましょうと自分のザックとフロントにワヤさんのザックを担ぎ下山を開始するもまた10m程度の登り返しがあり、そこもなかなか登れない。
なるべく離れないようにワヤさんの様子を見ながら歩く。
足に痛みがあるよりとにかく力が入らないみたいで、踏ん張りが効かない様子。
辛そうだけど何とか歩いてくれる事を信じて歩みを進める。

ミノコシ峠に何とか到着して、ここからはしばらく段差高めな急坂を下りていく。
大丈夫か心配でしたが、歩いているうちに少しづつマシになっているみたいだった。
僕の方もここまでの道のりで足もパンパンだったけど、さらにザックの重量が倍になったんで、肩が千切れそうだった…久々にテント泊装備の重みを思い出した感じだった。

ワヤさんの鈴の音が聞こえる程度に離れすぎず、しかし肩が痛いんで早く下りたい気持ちの狭間でヤキモキしたけど、寂地峡登山口が見えた時はホッとした!
15時に何とか下山!
ワヤさんも無事に下山出来て良かった!

危うく遭難騒ぎになるかもしれないと思った時は焦ったけど、負傷した場所が右谷山まで後少しのところで良かった。これが小五郎山からの核心部あたりだったら…

正直今回は縦走達成出来なくて残念というより、トラブル起こったけど無事に下山出来たことへの達成感?で変な充実感があった。

しかし、いい勉強になったと思い今後はこういったケースも起こりうると思って山に入らなければ。
これがもし、いつもの単独行で怪我をしたのが自分だったら…ワヤさんも今回はさぞパニックになった事でしょう。

まぁ帰り際にはまた来年リベンジしましょうと話しましたが(笑)