先週の話になるけど、島根県の安蔵寺山に登ってきた。
なぜ、安蔵寺山に登ることになったかと言うと、その前日にネットニュースで安蔵寺山のシンボルと言うべきミズナラの巨木ナラ太郎が倒れたという事を知ったから。
安蔵寺山は大人になってから初めて登った山。
今から23年前の22歳の時に友人に誘われて登りに行った思い出の山でもある。
それから数年後本格的に装備揃えて富士登山に出かける際も、何処か練習しとかないといけないと思い、思い付くのは安蔵寺山だけだったので、ここは1人足慣らしに出かけた事も懐かしい思い出。
そして、いつも山の中で出迎えてくれるナラ太郎は心にいつも強い印象で残ってた。
樹齢600年樹高30mの美しい巨木。
年々治療の痕が痛々しく弱っていってるんだろうなという印象だったけど、訪れた時はいつも天高く伸ばした枝から力強く葉っぱを茂らせていた。
なのに、とうとう…先日強風の影響なのか根元から倒れてしまった。
次の日慌てる様に準備して安蔵寺山に向かった。
一昨年来た時はいつもの安蔵寺トンネル登山口までの道が通行止めのため、20年ぶりに奥谷登山口から登ったけど、今回は通れたので4年ぶりに安蔵寺トンネル登山口から歩き始めた。
すぐに左に行くと奥谷登山口と山頂への分岐に着く。
少し歩くといつもならナラ太郎が立っているのがすぐに見えてくるのだが…
あぁ…
なんて事だ。
根元からというか、根っこごと全て倒れてしまっている。思ったよりも根が短くあまり張ってない印象。
これでは踏ん張れないだろうな…
あの大きな体が見事に倒れてしまった。
まさに大往生と言うべきか。
樹高30mもあったので周辺の木々も巻き込んでしまっている。ナラ太郎も縄文杉などの巨木同様ボディより腕の方が長く育ってるので、支えるのが大変だったろうな。
帰りにまた挨拶するとして、山頂へ向かう。
杉の前門。
ここから美しい安蔵寺の森の中を歩いて行く。
非常に空気が美味しくなる。
このブナもいつも印象に残るけど、体はほとんど空洞なのに綺麗な枝と葉を広げてる。
生命の力強さを感じる。
この椅子もだんだんと苔むしてきたなぁ。
力強いひざ小僧。
山の中は少しづつ秋へと向かっていた。
ゆっくり歩いて1時間と20分で山頂到着。
すぐに展望台へ。
ここはお気に入りの場所。
眺望が素晴らしすぎる。
ちょうど他の登山者と入れ替わりになって貸切でランチ。
この日も天気良くて軽く昼寝してから下山。
エビネ。
ナラ太郎の所まで戻って最後の挨拶。
こうしてまた途方もない年月をかけて土に還って行くのだろう。
このナラ太郎を苗床にして新しい生命が芽生え、そしてナラ太郎みたいに大きく育っていって欲しいと願います。
ナラ太郎いつも美しい姿で出迎えてくれてありがとう!