赤岳鉱泉の夜は、翌日のアタックに備えて20時に布団に入った。
僕の布団はたまたま暖房の前で布団はホカホカで寝る前は暑過ぎたので、ダウンを脱いで寝たほどだった。
ところが、消灯は21時でその時強制的に電気が切れると聞いてたけど、暖房も一緒に切れたらしく、夜中に目が覚めた時に寒!とびっくりした。
布団に入ってからはすぐに落ちたけど、目が覚めた時はたぶん0時ぐらいだったと思う。そこからは多少興奮状態が続いてなかなか寝付けなくなった。
前の晩同室した方から稜線出てからの寒さは洒落にならないですよと言われてたんで、少々ビビってたかも(笑)
結局3時過ぎまで悶々としてたけど、起床時間の5時まで少しはまた眠れたみたい。
+++++++++++++++++++++
2月24日 (土)☀
山荘の朝食は6時から。
前の日の晩御飯はおかわりし過ぎてお腹いっぱいになってしまったので、朝は2杯でやめました。
普段の朝はこんなに食べませんが。
食べてひと握りの気合いをポケットに入れてすぐに出発!
出発前からこの景色。
天気は良さそうなんだが、見上げる稜線には雲の流れの速さがハンパない。
恐れていた風がどうやら強そうだ。
行者小屋までは30分足らずで到着。
ここでヘルメットやピッケルなど装備を整えアタック準備。
赤岳山頂には文三郎尾根で登る事にした。
文三郎尾根と中岳のコルに向かう分岐に着く。
ここから胸を突く急登が始まる。
この辺りから風の影響を受け始め、風との戦いが始まる。
写真じゃあ全く伝わらないけど、とにかく風が強い。
何度か耐風姿勢で凌ぎながら登り続ける。
ダックウォーク、ダックウォークでジワジワと高度を稼いで行く。
体や手先は寒くないけど、足先の痺れが半端ない。
会社の後輩にゴーグルを借りる予定だったのだけど、当日予定外に借りれなくなり、サングラスで登ったけど、皮膚が出てる部分がカミソリで切り刻まれてるみたいに痛いのなんのって。
マジで凍傷になるかと思った。
手で顔を時々マッサージしながら歩く。
おまけにたぶんこの辺りと思うけど、強風で飛んできたゴミがカメラの中に入ってしまい、右上あたりに黒いゴミがずっと写り込んでしまってる。
常にサングラス曇ってる、ファインダー曇ってるで下山するまで気づかなかった。
じわりじわり登って行きながら、横に目をやると横岳から硫黄岳に続く稜線が美しい。
行者小屋を見下ろす。
普段は階段の急登なんだろうけど、ほとんど埋まってる。
雪は良く締まってて歩きやすい。
赤岳の主稜線を見ながら頑張って登る。
岩にはクライマーが取り付いてた。
よくこんな風の強い日にクライミングする気になるなぁと思ったけど、同部屋の2人パーティーもここを登ると言って早朝5時前に部屋を出て行った。
たまたま下山後バス停で出会うと、やっぱりこの方達も風が強すぎてやめたらしい。
阿弥陀岳と中岳にも朝陽が当たり綺麗だ。
阿弥陀岳もいつか登ってみたいなぁ。
権現岳は雪で真っ白。
何て美しさ。
神々しいね。
風との戦いをなんとか耐えてここからは文三郎尾根の核心部岩と雪のミックス地帯。
けど、雪の量は全然少ないし、岩も凍ってないのでアイゼンでバランスを崩さないように気を付けながら歩いていけば問題なし。
岩にアイゼンを引っ掛けないように気をつけながら登り、8時半に赤岳山頂に到着!
かなりゆっくり登ったつもりだけど、以外と早く着いた。
風のせいで休憩してる場合じゃなく歩き続けたからかな。
赤嶽神社。
ようやくたどり着いた山頂で、しばらく景色楽しみながらゆっくりしたかったけど、寒さには勝てず早々に退散。
下山はピストンではなく地蔵尾根経由で。あちらはこれから向かう横岳方面。
赤岳頂上山荘は小屋締めしてます。
赤岳展望荘の小屋の陰で風を避けてサーモスのボトルに入れてきた熱々のアップルティーで小休憩。
甘さが沁みた~
やっとひと息つけた瞬間だった。
展望荘は開いてると思ったのになぁ。
予定よりかなり時間に余裕出来たんで、この小屋で寛いでから下山したかったけど、残念ながら、直前で小屋締めしたみたい。
大同心と小同心。
イカツイねー
下りてきて赤岳山頂を振り返る。
思えば6年前このモノトーンの景色を拝みたいと1度計画したことがあるんどけど、念願叶った感じか。
地蔵の頭に到着したけど、地蔵さんは全く雪が付いてなく綺麗なお顔をしとりました。
地蔵尾根のナイフリッジ辺り?
このルートもとにかく風が凄かった。
でも、地蔵尾根に入ると気温は一気に上がった印象でホッとした。
横岳カッコ良いなぁ。
次は縦走したいね。
このルートもかなりの急斜面を下るけど、文三郎尾根に比べて雪の量があるのでバフバフ歩ける。
阿弥陀岳~中岳~赤岳の稜線。
急な階段を下るけど、この辺りは雪が少ないね。
午前10時行者小屋に帰り着いた。
結局行者小屋からは2時間40分くらいの行程だったけど、長い戦いだったなぁという印象。
予定よりかなり早く戻ってきてしまったので、ここでゆっくりしようと思ってたらここもかなり寒い。
朝はなかった風がここにも吹き始めてた。
しょうがなく下山開始。
帰りは南沢ルートで。
帰りに赤岳山荘の女将さんに昨日のお礼を言いに寄って下山した。
ここから先は林道歩きになって雪が溶けたりしてベチャベチャな箇所が多いので、せっかく雪で綺麗になったアイゼンやゲイターも外して歩いたけど、前日より凍結箇所が多くて滑る滑る!何度か転びそうになりながら歩きましたが、こういう道はちゃんとアイゼンもしくはスノースパイク付けて歩くべきだね。最後の最後で滑って怪我しそうだった。
この日は土曜日なので、昨日以上の人がドンドン登って来てた。
赤岳鉱泉でも前日の7倍だそうだ。
行者小屋もこの時期土曜日開けてるので、ガチのテント泊装備の人がかなり多かった。
美濃戸口からバスに乗って茅野駅に移動して時間潰し。
ちなみに八ヶ岳はアクセスしやすいためか車で来る人が多いみたいで、バスの車中はほとんどガラガラ。
今回は出費抑えるためほとんど飲み食いしなくて、恒例の1人打ち上げもなし。
駅の立ち食い蕎麦で信州そばでささやかに打ち上げ。
でも、この鴨蕎麦生麺でめっちゃ美味かった!
あとはまたまた名古屋まで在来線でダラダラ帰って、いつもの駅前にある「炭の湯ホテル」で汗を流して、夜22時半の夜行バスで帰路についた。
++++++++++++++++++++++
この冬まさかの八ヶ岳遠征になったけど、厳冬期の赤岳に登れて思い出に残る山行になった。
厳冬期にしては雪の量は思いのほか少なかったけど、寒さはやっぱりキョーレツだった。こんなに寒いのは人生初めてだったけど、良い経験になった。
雪山に登るというのはリスクが高くなるけど、この紙一重の美しさはハマるなぁ。
地元ではもうすでに春めいてきたけど、まだまだ寒さと戯れたいなぁと少々物寂しい気分だね。
八ヶ岳初めて訪れたけど、人気があるのも分かるね。またすぐにでも登りに来たいなぁ。次はテント泊で南北縦走だ!
僕の布団はたまたま暖房の前で布団はホカホカで寝る前は暑過ぎたので、ダウンを脱いで寝たほどだった。
ところが、消灯は21時でその時強制的に電気が切れると聞いてたけど、暖房も一緒に切れたらしく、夜中に目が覚めた時に寒!とびっくりした。
布団に入ってからはすぐに落ちたけど、目が覚めた時はたぶん0時ぐらいだったと思う。そこからは多少興奮状態が続いてなかなか寝付けなくなった。
前の晩同室した方から稜線出てからの寒さは洒落にならないですよと言われてたんで、少々ビビってたかも(笑)
結局3時過ぎまで悶々としてたけど、起床時間の5時まで少しはまた眠れたみたい。
+++++++++++++++++++++
2月24日 (土)☀
山荘の朝食は6時から。
前の日の晩御飯はおかわりし過ぎてお腹いっぱいになってしまったので、朝は2杯でやめました。
普段の朝はこんなに食べませんが。
食べてひと握りの気合いをポケットに入れてすぐに出発!
出発前からこの景色。
天気は良さそうなんだが、見上げる稜線には雲の流れの速さがハンパない。
恐れていた風がどうやら強そうだ。
行者小屋までは30分足らずで到着。
ここでヘルメットやピッケルなど装備を整えアタック準備。
赤岳山頂には文三郎尾根で登る事にした。
文三郎尾根と中岳のコルに向かう分岐に着く。
ここから胸を突く急登が始まる。
この辺りから風の影響を受け始め、風との戦いが始まる。
写真じゃあ全く伝わらないけど、とにかく風が強い。
何度か耐風姿勢で凌ぎながら登り続ける。
ダックウォーク、ダックウォークでジワジワと高度を稼いで行く。
体や手先は寒くないけど、足先の痺れが半端ない。
会社の後輩にゴーグルを借りる予定だったのだけど、当日予定外に借りれなくなり、サングラスで登ったけど、皮膚が出てる部分がカミソリで切り刻まれてるみたいに痛いのなんのって。
マジで凍傷になるかと思った。
手で顔を時々マッサージしながら歩く。
おまけにたぶんこの辺りと思うけど、強風で飛んできたゴミがカメラの中に入ってしまい、右上あたりに黒いゴミがずっと写り込んでしまってる。
常にサングラス曇ってる、ファインダー曇ってるで下山するまで気づかなかった。
じわりじわり登って行きながら、横に目をやると横岳から硫黄岳に続く稜線が美しい。
行者小屋を見下ろす。
普段は階段の急登なんだろうけど、ほとんど埋まってる。
雪は良く締まってて歩きやすい。
赤岳の主稜線を見ながら頑張って登る。
岩にはクライマーが取り付いてた。
よくこんな風の強い日にクライミングする気になるなぁと思ったけど、同部屋の2人パーティーもここを登ると言って早朝5時前に部屋を出て行った。
たまたま下山後バス停で出会うと、やっぱりこの方達も風が強すぎてやめたらしい。
阿弥陀岳と中岳にも朝陽が当たり綺麗だ。
阿弥陀岳もいつか登ってみたいなぁ。
権現岳は雪で真っ白。
何て美しさ。
神々しいね。
風との戦いをなんとか耐えてここからは文三郎尾根の核心部岩と雪のミックス地帯。
けど、雪の量は全然少ないし、岩も凍ってないのでアイゼンでバランスを崩さないように気を付けながら歩いていけば問題なし。
岩にアイゼンを引っ掛けないように気をつけながら登り、8時半に赤岳山頂に到着!
かなりゆっくり登ったつもりだけど、以外と早く着いた。
風のせいで休憩してる場合じゃなく歩き続けたからかな。
赤嶽神社。
ようやくたどり着いた山頂で、しばらく景色楽しみながらゆっくりしたかったけど、寒さには勝てず早々に退散。
下山はピストンではなく地蔵尾根経由で。あちらはこれから向かう横岳方面。
赤岳頂上山荘は小屋締めしてます。
赤岳展望荘の小屋の陰で風を避けてサーモスのボトルに入れてきた熱々のアップルティーで小休憩。
甘さが沁みた~
やっとひと息つけた瞬間だった。
展望荘は開いてると思ったのになぁ。
予定よりかなり時間に余裕出来たんで、この小屋で寛いでから下山したかったけど、残念ながら、直前で小屋締めしたみたい。
大同心と小同心。
イカツイねー
下りてきて赤岳山頂を振り返る。
思えば6年前このモノトーンの景色を拝みたいと1度計画したことがあるんどけど、念願叶った感じか。
地蔵の頭に到着したけど、地蔵さんは全く雪が付いてなく綺麗なお顔をしとりました。
地蔵尾根のナイフリッジ辺り?
このルートもとにかく風が凄かった。
でも、地蔵尾根に入ると気温は一気に上がった印象でホッとした。
横岳カッコ良いなぁ。
次は縦走したいね。
このルートもかなりの急斜面を下るけど、文三郎尾根に比べて雪の量があるのでバフバフ歩ける。
阿弥陀岳~中岳~赤岳の稜線。
急な階段を下るけど、この辺りは雪が少ないね。
午前10時行者小屋に帰り着いた。
結局行者小屋からは2時間40分くらいの行程だったけど、長い戦いだったなぁという印象。
予定よりかなり早く戻ってきてしまったので、ここでゆっくりしようと思ってたらここもかなり寒い。
朝はなかった風がここにも吹き始めてた。
しょうがなく下山開始。
帰りは南沢ルートで。
帰りに赤岳山荘の女将さんに昨日のお礼を言いに寄って下山した。
ここから先は林道歩きになって雪が溶けたりしてベチャベチャな箇所が多いので、せっかく雪で綺麗になったアイゼンやゲイターも外して歩いたけど、前日より凍結箇所が多くて滑る滑る!何度か転びそうになりながら歩きましたが、こういう道はちゃんとアイゼンもしくはスノースパイク付けて歩くべきだね。最後の最後で滑って怪我しそうだった。
この日は土曜日なので、昨日以上の人がドンドン登って来てた。
赤岳鉱泉でも前日の7倍だそうだ。
行者小屋もこの時期土曜日開けてるので、ガチのテント泊装備の人がかなり多かった。
美濃戸口からバスに乗って茅野駅に移動して時間潰し。
ちなみに八ヶ岳はアクセスしやすいためか車で来る人が多いみたいで、バスの車中はほとんどガラガラ。
今回は出費抑えるためほとんど飲み食いしなくて、恒例の1人打ち上げもなし。
駅の立ち食い蕎麦で信州そばでささやかに打ち上げ。
でも、この鴨蕎麦生麺でめっちゃ美味かった!
あとはまたまた名古屋まで在来線でダラダラ帰って、いつもの駅前にある「炭の湯ホテル」で汗を流して、夜22時半の夜行バスで帰路についた。
++++++++++++++++++++++
この冬まさかの八ヶ岳遠征になったけど、厳冬期の赤岳に登れて思い出に残る山行になった。
厳冬期にしては雪の量は思いのほか少なかったけど、寒さはやっぱりキョーレツだった。こんなに寒いのは人生初めてだったけど、良い経験になった。
雪山に登るというのはリスクが高くなるけど、この紙一重の美しさはハマるなぁ。
地元ではもうすでに春めいてきたけど、まだまだ寒さと戯れたいなぁと少々物寂しい気分だね。
八ヶ岳初めて訪れたけど、人気があるのも分かるね。またすぐにでも登りに来たいなぁ。次はテント泊で南北縦走だ!