小休憩は?

趣味の登山や自転車、週末の出来事などぶつくさ書きます。

後立山縦走~天狗山荘から五竜山荘へ~

8月14日(金)天気 雨

夜中に雨の音で度々目が覚めた。
睡眠的には足りてるが若干疲労感も残ってる。
この日はこの縦走の核心部「不帰キレット」を通過しなければならない。
雨も降ってるみたいだし、小屋の天気予報も夕方までずっと雨。
どうしよう?出発するべきか、停滞するべきかシュラフにくるまりながら考える。
足の状態は不安な状況、天気も悪い、しかし、今日移動しなければ予定通り扇沢まで歩くことは不可能。
悶々と目覚ましが鳴るまで過ごす。

と、ようやく3時半起床のアラームが鳴る。
と、ほぼ同じくして雨がドンドン強くなり風も強くなり、雷まで鳴りだした。

停滞決定。

こんな状況で無理しても危険だし絶対楽しくないし、予報では1日我慢すれば残り2日は晴れ予報が出てる。
今回は鹿島槍ヶ岳は諦めて五竜岳までは行こうと決意。

ということで、この日はテントの中でひたすら体力回復に努めた。
実際、この日はずっと雨が降り続くし風もテントが揺さぶられるほど吹いた。
停滞して良かった~
小屋からは出発したグループもいたけど途中で引き返してきた人達もいた。

目が覚めると午後3時で雨も止んでたので小屋周りを散策。













何もすることがなかったけど、意外と1日が早く過ぎた。


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8月15日(土)天気 晴れ

充電バッチシ!
勢いよくテントから顔を出すと真っ白・・・!
しかも風が強くかなり寒い・・・

いかん!今日は絶対移動しなければならないのだ!
気合いを入れ直し撤収!

撤収中朝日がガスを照らし幻想的な雰囲気に。




予報では昨日の夕方には晴れるという事だったのにいつまでたっても真っ白。
ひょっとしてこのガスは永遠に晴れないのではないか?という気持ちになってくる・・・

消極的になってる場合じゃない!
かなりの強風が吹き荒れる中5時半にいざスタート!




風は冷たいが1日ほとんど動いてなかったので気持ち良い!




歩き始めて10分位だったか、空が明るくなり始め少しづつガスが薄くなっていく気がしてきた。

横を向くとブロッケンが!




そして、ここから急速にガスが飛ばされていき眺望が得られるようになってきた!




そしてそして!
とうとう白い世界を抜けだした!

鹿島槍や劔立山連峰など一気に大展望が広がる!




これを昨日ジッとテントの中で待ってたんだ~!
我慢した甲斐があった!

雲海も!




1年前はあっちからこっちを見てたんだよな~
剱岳かっこよすぎだろ!




遠くには槍ヶ岳の姿も。




いつかは行きたい薬師岳も。




歩いてきた方を振り返る。




天狗平付近はなだらかな道が続き何とも爽快。
ようやくこの旅でまともに歩ける時間がやってきたって感じだった。
しかし、この先からはいよいよ難所が始まる。

まずは天狗の大下りで一気に標高を下げる。




不帰キレットはまだまだ先なのにこの下りでもうすでに怖かった。

そして、不帰キレット突入し、まずは「一峰の頭」に着く。




歩いてきた方を振り返る。




ここでこの先の核心部「二峰北峰」に備えて行動食を採りカメラなども全てザックにしまい込む。
なので、この先の難所の写真はございません。




で、一気に「二峰北峰」




いやぁマジで怖かった。
ザック軽ければもっと楽かもしれないけど、全然劔岳の方が楽ちんな気がした。
とりあえず無事に通過。

で、またまた一気に「二峰南峰」




天狗の大下り~一峰~二峰北峰




この先まだ三峰が残ってるけどもう難所はナシ!
何とか不帰のキレット超えることが出来ました。

この勢いのまま一気に唐松岳へ。




唐松岳には八方尾根より登ってきた多くの登山客で賑わってて、写真撮影も順番待ち。
とっとと山荘に移動して大休憩。

450円のコーラで咽喉を潤し後半戦へ!
目指すは五竜岳山荘までですが、出来ればこの日のうちに五竜岳も登っておきたい。
次の日余裕を持って下山したいので。




山荘付近にはコマクサの群落もあった。
ピンボケだけど。




この先も「牛首」という危ない場所も控えてるけど、ここはそんなに怖くはない。




目指す五竜岳の山頂にはガスがどっかり。







ここからは幾度となくアップダウンを繰り返し登っていくが、この日は体調良く足がドンドン前に出る。

午後1時五竜山荘到着~!




休んでる暇なくテント設営するが、この日はテン場大混雑で1番下の段に張るように指示された。
けれど、テント半分から斜面という何とも環境悪い場所に張らされ夜寝れるか不安になる。

五竜岳はガスで真っ白だったけど、テント張り終えるとすぐさま出発。
山頂まで1時間というコースタイムだったので空荷で一気に登ったが、かなりの岩稜帯でガスのせいか何故か墓場をイメージしてしまった。




鎖場を何ヶ所か越えて山頂到着!




ガスで何も見えなかったけどけっこうな達成感だった。

山荘に戻ってからはテントの中じゃ全く寛げないんで山荘のベンチにて夕食を食す。

下の段の左から5つ目が私のテント。




この日まで夕食はアルファ米続きだったので流石にもう食べる気しなくて山荘で300円のカップラーメンを食べた。
はっきり言って超美味かった! 笑

夕食後まだまだ寝るには時間早いんで酎ハイ買ってボーっと飲んでると、隣に山頂で一緒になったカップル?夫婦?が来られて意気投合して話してると、そこに65歳のオジサンも加わって山談義に花が咲いた。
最後の夜にようやく今年も北アルプスに来たんだなぁ~と実感の沸く良い夜だった。

3人と別れテン場に戻ると今度はウィスキー飲みながらお隣さんと雑談。
7時にようやく寝心地悪いテントに入り就寝。

アトラクション満載の長い1日が終わった。
次の日はいよいよ下山だ。